引退挨拶 加崎

お世話になっております。

加崎健太朗です。


全日本インカレから一週間が経ちましたが、まずはレースについて書かせてください。


 


今回のインカレで痛感したのは、当たり前のことを本当に当たり前に徹底することは本当に難しい、ということです。


特に自分は初日に英語を取ってしまい、スナイプの順位を大きく下げてしまう結果となり本当に申し訳なく思います。


 


今年のスナイプチームの実力はメダル圏内だと自負していましたし、クラス優勝も狙える位置にいたと思っていましたが、初日の英語からなかなか個人としても上手く調子を上げられずにチームの足を引っ張ってしまい、クラス6位という成績に終わってしまいました。


今回のレガッタを含めてこの一年間、後悔は山ほどあるのですが、勝負の世界は結果が全てですから、結局の所自分の実力が足りなかったということでしかないと思い、この結果を受け入れています。


 


ですがチームとして見ると、最終日の最後の1レース、九州大学は両クラス合計74点という成績でした。

全3レース中この1レースに限れば、全大学の中で最少得点です。


このレースで僕達は入賞に滑り込み総合5位入賞することできました。


僕はこの74点は、全日本インカレの最後までチームとして成長し続け、全国と対等に渡り合う舞台に九州大学が到達していた事の証明であり、部員60人の時間も資金も何もかもを投げ打って取り組んできたこの一年間が報われた瞬間だったと思っています。


 


だからこそ惜しむらくは、後もう少しレース数があったら・・・と思うのですが。


僕はこの最終レースの成績を非常に誇らしく思いますし、レギュラーとしてこのチーム一端を担えたことを光栄に思っています。


  


・・・何事も勝ち続けることはできないし、必ずどこかで負ける場面があるのだから、せめてより良い負け方で負けて、その反省を次の機会に活かすしかないと思うのですが、挽回の機会がもう僕に与えられないのかと思うと、残念でやるせない気持ちになります。


ですが全日本優勝という大それた目標に向かって四年間を費やしたことに後悔は全くありません。


全日本優勝という目標は、仮に勝ったって一銭も金にならないですし、むしろお金も時間も自由も何もかもを犠牲にしなければいけない厳しい挑戦です。

だからこそ本当に価値のある、純粋で尊い行為だと僕は思っているからです。


それに、後輩達がこの夢の続きを継いでくれますしね。


 


僕は、自分が教えて頂いた事、学んだ事を次の世代に繋ぐことで、自分の4年間に意味があったと言えるんだと思っていますので、引退後も現役をしっかりサポートしていきます。

 

後輩の皆、頑張ってね。

関東遠征の時は声をかけてください。


 


さて、インカレについてはこのくらいで。あまり長くならないよう手短にまとめます。


 


まず僕はセーリングという競技に出会えて本当に幸運でした。


人生でここまで情熱を持って取り組んだことは今までありませんし、四年間やり遂げられたのも、純粋にセーリングが好きだからだと思います。


東京に就職するので、江ノ島葉山辺りでセーリングを続けたいです。


 


また、僕が何よりも幸運だったのは、部活動を通して様々な人と出会えたことです。

入学当時は右も左も分からない自分でしたが、部活動とセーリングを通して心から尊敬できる人達と出会い、交流させて頂く中で、今までの自分に無かった価値観や考え方、生き方の指針を学ばせて頂きました。

(もちろん人生の先輩方のみならず、同期、後輩達からも多くを学ばせて貰いました。)


本当にありがとうございます。

皆さんに追いつけるよう、今後も精進します。


 


・・・インカレが終わってから、自分は、心のどこかにある「熱意」の様なものがそっくり抜け落ちてしまった様な感覚で日々を生きています。


願わくば、この大学四年間と同じくらい熱く取り組める人生の目標にまた出会いたいものです。


「人生の覇者が勝者」と、ある高名なセーラーが以前仰っていましたが、新しい目標に向かって、ヨットに限らず、ビジネス等様々な分野で精力的に活動して、福井インカレで負けたからこそ、その敗北を糧にして最終的に人生に成功できたと胸を張って言えるような人間に成長したいです。


 


最後に、現役を最後まで暖かく見守って下さった平畑監督を始めとして、帆友会の先輩方、在学時から厳しく時に優しくご指導いただいた若手OBの先輩方、苦楽を共にした同期、自分には勿体無いほど優秀な後輩達、一年間共に戦ってくれた槇原、そして僕達の活動を様々な形でご支援して頂いた関係各位の皆様に、心から御礼申し上げます。

本当にありがとうございました。


未熟者ですが、今後とも宜しくお願い致します


 


長文ですが最後までお読み頂きありがとうございました。


失礼致します。