引退ブログ 衞藤淳平・比嘉みなみ


こんばんは。4年470の衞藤淳平です。


最後の全日本インカレが終わりました。

1年生の4月、新歓でヨット部への入部を決め、家に帰って半ば興奮気味にヨット部への入部を両親に伝え、晩ごはんの冷やし中華をかきこんだ日のことは今でもよく覚えています。

あの日からおよそ3年と10ヶ月。迎えた最後のインカレで僕は結果を残せませんでした。

1,2レースと順位を崩し永野/近藤に交代。以降出番はなく、僕のヨット部生活は意外とあっけなく終わりました。


1R目、1上は上位で回航しました。良いスタートから創真が良いコースを引いてくれて、72艇の大艇団のトップラインに自分はいました。

転機は1下、リーチングでラフラインの艇に少し追いつかれて焦っていた僕は、ロングを消化しきらないうちに返してしまい、結果インカレの大艇団に呑まれることに。両サイドから艇団が伸びてきて、信じられないくらいに順位を落としてしまった。

初日の夜からずっと、部屋の明かりを消すとあのときの光景が蘇ってきて眠れませんでした。


3R目から交代した永野/近藤ペアはきっちり前を走ってくれて、交代直後に15位、最終レースも1番最初に帰ってきてくれました。

本当によく頑張ってくれたと思います。ありがとう。


以降は支援艇に乗っていたわけですが、正直言ってレースに出たくて出たくてたまらなかった。

龍之介と幹矢が同じ未経験者ペアで安定した順位をとってくれて、それを支援艇の上で喜びながらも、なんで自分があっち側にいないんだと胸が締め付けられる思いでした。


最後のインカレでは

陸上で、海上で、自分を最後まで全力で支えてくれたサポートのみんな、

成績の安定しない僕を、それでも信じてくれて1R目から起用してくれた愛梨、

そして誰よりも、去年九州20位だった自分を3番艇スキッパーにまで成長させてくれた創真に

前を走って、恩を返したかった。

それができなかったのが悔しくて悔しくて悔しくて、同時にとても申し訳なく思います。



入部してから今までを思い返すとたくさんの出来事がありました。


日本一を目指す熱い雰囲気に惹かれて入部を決めた1年生の頃。テルテールが全然合わせられなくて、札内さんにたくさん怒られました。健一さん合宿で沈しまくったおかげで(?)顔を覚えていただきました。


めんでぃー、みなみと乗った2年生時代。いきなり同期と乗るのは不安でしたが、めんでぃーが僕の足りないところを補ってくれて指摘してくれました。みなみとは九州470で初めてのシングルをとりました。あのときは本当に嬉しかった。11月に陸と出た全日本470では、自分の実力のなさに絶望しました笑


3年生になってからは、添田と組むことになりました。海上では添田にかなり厳しく接しました。添田、ごめんな笑。途中からペアは三上に変わりました。三上はいつも船の雰囲気を明るくしてくれて、三上とはすごく楽しくヨットに乗れました。夏休みには響と4187を魔改造しました。練習艇なのにめちゃくちゃ時間とお金をかけて整備した4187は、4522と同じくらい大切なボートです。10月の練習で近藤と上マークを1位でまわったレースは、そのあとのランニングでスピードが足りずに追いつかれたことも含めていい思い出です。


そして迎えた最後の年。2年生からレギュラーとしてインカレに出続けた創真と組ませてもらえることになりました。乗り始めの頃は本当に下手くそでした。

新人戦初日、日経・福大に全く歯が立たず惨敗して、翌朝2人でサンボマスターを聞いて気持ちを奮い立たせました。

九州470ではなんとか入賞できて、夏の江ノ島への切符を手に入れました。この夏の遠征は本当に楽しかった。がいの家にお世話になって、

グラッドに顔をなめられニゴとメイに癒されながら過ごした2週間は忘れられません。

そして最後の1ヶ月、三船さん、岡村さん、健一さんという豪華すぎるメンバーに指導していただき、最後の成長でインカレに対する自信を持つことができました。

この1年間の自分の成長は常に創真とともにありました。あんなに下手くそだった自分を全日の舞台まで連れて行ってくれた創真には感謝してもしきれません。


こうして4年間を振り返ると、入部から引退の最後の1秒まで、どの瞬間もまわりの方々にお世話にならなかったことはないと感じます。4年間で学ばせていただいたことは多岐にわたりますが、1番は「感謝の心」です。


新歓ではこの最高の部活との出会いをくださり、入部後はセーラーとして、人としての基礎を教えてくださった先輩方、

一人ひとり熱い想いを持った、尊敬すべき同期のみんな、

圧倒的な主体性と積極性でチームを盛り上げてくれた後輩たち、

レースで不甲斐ない結果を何度残しても、「衞藤、次に期待してるぞ!」と激励の言葉をかけ続けてくださった平畑監督、

そして、入部してから最後の瞬間まで、どんなときも温かく見守ってくれた両親、

他にもここに書ききれないくらいたくさんの方々がいてくださったからこそ、僕はヨット部で活動し続けることができました。

特にスタッフのみんなには頭が上がりません。どんなに寒い日も風の強い日も、僕らが海上で練習できたのはスタッフのみんながレスキューに乗ってくれて、最高においしい昼ごはんを作ってくれたおかげです。僕は九大の練習運営と食当は全国どこを見渡しても負けない、絶対に日本一だと思います。365日最高の、日本一のサポートをありがとう。


最後に前を走ってみなさんに恩返しをしたかったのですが、それはついに叶いませんでした。何度思い返しても悔しく、そして申し訳なく思います。

僕がこの4年間、貴重な経験ができたのはみなさんのおかげです。本当にありがとうございました。


最後に後輩たちへ。多くの先輩がおっしゃるように、インカレでは練習してきたことがそのまま出ます。ミスを正しく認識すること。ひたすらシビアにミスと向き合うこと。原因や過程はどうあれ、結果が全てです。

また今回、宮田と僕は良い比較対象になると思います。何が2人を分けたのか、考えてみると来年以降の参考になるかもしれません。


来年度のチームは新主将永野をはじめとして頼もしいメンバーが揃っていると思います。僕らが届かなかった日本一に、君らはきっと手が届く。来年の西宮、みんながマストに部旗を掲げて着岸してくるのを楽しみにしています。頑張れ、後輩たち。


4522スキッパー 衞藤淳平

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こんばんは。4年比嘉です。

ヨット部を引退して3日が立ちました。

実感はまだ全然わきません。

私たちの最後のインカレは、意外にあっさりと終わりました。

それはある意味、この代の作戦が成功したことを示しているのかもしれません。

いつも通り、やるべきことをやる、これらを最後の1か月唱え続けてきました。そして迎えたインカレは、陸も海もいつも通りの雰囲気の中で、選手は練習してきたことをただ実行するだけでした。レース内容の反省は色々とありますが、チームとしての後悔はありません。

こう書くと、淡々としているように感じるかもしれませんが、チームの雰囲気はこの4年間のどのレースよりも最高に良くて、沢山の応援してくれる方々と、良きライバルに囲まれた、最高の舞台でした。

 

引退挨拶の時に「覚悟」の話をしたのですが、それをここでも少し書こうと思います。

私がヨット部で学んだことは、何をするにしても目標を掲げたなら、それ相応の覚悟が必要だということです。

下級生の時の私は、ヨット部は大学生活の一部だと考えていました。先輩が授業を削ってまでハーバーに行くことも、暇さえあればヨットの動画を見たりゲームをしたりすることも理解できませんでした。

昔からある程度は何でも器用にこなせると思っていたのですが、ヨット部に入ってからは同期選手との差がどんどんできました。今思うと、それは体格の差ではなく、どれだけヨットに真剣に向き合っていたかの差だったと思います。

 

そんな私の転機はスナイプへの転向でした。

2つ上の先輩が引退し、代交代前夜に達矢さんからの突然の電話。考える暇も拒否権もなく決まり、当時は戸惑いと反発の気持ちもありました。しかし、近藤さんと乗せてもらい、一切の妥協を許さずヨットに向き合い続ける姿を近くで見て、自分もこうなりたいと思うようになりました。そこからは尊敬する近藤さんに認めてもらいたくて、がむしゃらにやってきました。

残念ながら、3年生の時は成果を出すことはできませんでしたが、あの1年があったからこそ、4年生で前を走ることができ、ヨットの楽しさを知ることができたのだと思います。

2年前、私をスナイプチームに受け入れ、沢山指導してくださった先輩方には本当に感謝しています。

 

大学生活の全てをヨット部に捧げることで、時間やお金、女子大生としての楽しみなど、様々なものを犠牲にしてきました。しかし、最後にはそんなものどうでもよくなるくらいに得られる感動と充実感と自信があると、今だから言えます。

もし私が入部時点で、覚悟を決めていたとしたら、結果はもっと違っていたかもしれません。それだけが、後悔です。だから、後輩には同じ後悔をしてほしくない。

レギュラーになりたいならチームで一番努力する覚悟が必要です。

日本一になりたいなら日本一努力する覚悟が必要です。

もし、来年優勝したいなら、今決めないといけません。

 

最後になりますが、感謝を伝えたいと思います。

本当に様々なことを教えてくださった先輩方、一緒にチームを作り上げてきた後輩の皆さん、いつも近くにいてくれた女子選手皆さん、九大ヨット部を支え応援し続けてくれた皆さん、他大の良きライバルたち、共に成長してきた同期、背中を押し続けてくれた家族。

今まで、本当にありがとうございました。

こんなに素敵な人たちに囲まれて、大学生活を送ることができて、幸せです。