引退ブログ-原田二千夏

お世話になっております。

九州大学ヨット部前選手管理部長の原田二千夏です。

 

11月6日をもちまして九州大学ヨット部を引退いたしましたので、この場をお借りしてご挨拶をさせていただきます。

 

まずは、九大ヨット部に関わり、応援し続けてくださった全ての方々へ、心より感謝申し上げます。

この1年間たくさんご迷惑をおかけしてしまいましたが、それでも信じて最後まで私たちの活動を支えてくださったおかげで、無事に1年の活動を終えることができました。本当にありがとうございました。

 

引退ブログのトップバッターということで少しプレッシャーを感じておりますが、この4年間で印象的な出来事を通じてみんなに伝えたいこと、そして全日本インカレを終えて今感じている気持ちを素直に書いてみようと思います。

琵琶湖での引退挨拶は、何となく頭にあったはずの伝えたかったことも寒さで飛んでしまってまとまりのないものになってしまったので、このブログは長くなってしまいますが、最後までお付き合いいただければ幸いです。

 

では、この4年間で印象に残っている2つのことを振り返ってみます。

 

1つ目は、1年生の時にできて間もない選手管理部に配属されたこと。

無作為に配属されたのにも関わらず、何故だか色んな先輩・同期から「二千夏って選管っぽいよね」と言われました。言葉では「そんなことあるか?」と反論する素振りを見せていましたが、実のところ私自身もそんな感覚があり、配属された当初から大好きな部署です。

当時の選手管理部は今ほど仕事の内容は確立しておらず、私がちゃんと部署の仕事をするようになったのはその年のインカレの出場校が決まり出したころからだったと思います。選管としての任務を果たせた感覚があった期間は短かったですが、部署長だった和花さんがおっしゃっていた

「まずはできることを何でもやってみよう」

という言葉は、この4年間、選手管理部員として、そしてヨット部マネとしての行動指針となりました。

また、選手とマネージャーの間の架け橋となるため、理学部棟で行われていたレース技術部ミーティングにも参加するようになりました。

これは引退ブログを書くにあたってこの4年間を振り返っているときにふと思い出したことなのですが、当時のレース技術部の4年生方に

「二千夏にも、マネの立場から、ミーティングで発言してほしい」

と言われたことがあります。発言こそすることはできませんでしたが、今考えてみるとこの言葉が、マネージャーだからこそ、選手管理部だからこそできることは何だろう?と自分で考えるようになった最初のきっかけだったと思います。

このように、1マネとしての半年間は、様々な先輩方にヨット部で活動していく上での軸を作っていただいたすごく大切な期間でした。おかげでブレることなく、最後まで続けてこれたと思います。本当にありがとうございました。

 

2つ目は、今年3月に行った鹿屋合宿。

大変なことは色々とありましたが、それと同時に、この合宿で運転や運営の技術的にも精神的にも成長することができ、マネとして大きな転機になったと思います。

具体的な話は以前遥が2度にわたってブログで書いていたので省略しますが、この約10日間は“今までの経験を踏まえるとできない思うからやらない”ではなく、“厳しい条件下でいかにやれるか”を常に考える毎日でした。もちろんたくさん失敗しましたが、改善を繰り返してだんだんとうまくこなせるようになっていったことで、「自分たちはできるんだ」という自信を得ることができました。基本的に自分に自信がない私にとっては、これがすごく大きなことでした。

 

この2つのことを踏まえて私が後輩のみんなに伝えたいのは、自分の軸を見失わずに、自分にできることを常に考え行動し続けてほしいということです。

ヨット部に所属していると、何でこんなことで悩まなくちゃいけないんだろうとか、自分のやってることに意味はあるのかと、不安になり、自分の目指す先が分からなくなってしまうことが何度もあると思います。でも、そういう時こそ自分の軸に戻って自分のすべきことは何なのかを考え直すことで、気持ちを切り替えて、また頑張ることができるようになると思います。

また、何をやってもうまくいかず、苦しい時がいつかやってくるかもしれません。そういう時は、成功するまで考え、動き続けてみてください。これだけヨット部には人数がいるので、自分ができることだけ頑張って、あとはできる人で補っていけばいいと思います。いつか成功して、自分に自信が持てる時が来るはずです。そこで必ず大きく成長できると思います。

 

全日本インカレは私たちが1年間目標としていた総合優勝とは程遠く、悔しい結果となりました。遠方から琵琶湖までたくさんの先輩方や保護者の方々が応援に来てくださったり、SNSを通じてエールをくださったり、1年間私たちの活動を支え続けてくださったにもかかわらず、結果で応えることができず、申し訳ない気持ちでいっぱいです。

ですが、それと同時に、今回の全日本インカレ期間中、慣れない地でもヨットに真摯に向き合い続けるレギュラーメンバーや、選手がレースに集中できることを最優先に考えて行動するサポートメンバーの姿を見て、九州大学ヨット部の素晴らしい組織力を肌で感じることができました。そのような組織に4年間所属してこれて良かったです。

 

最後に。

 

先輩方へ。

前述したように、私が下級生の時にヨット部で活動していくうえでの自分の軸を作るきっかけをくださった先輩方はもちろんですが、特に最後の1年は、どうしても苦しくて辛くて、だけど誰にも相談できずにいるときに、色んな先輩方が話を聞いてくださり、同じ立場になって一緒になって考えてくださりました。そんな先輩方の存在が心の支えとなり、最後までやり遂げることができました。誠にありがとうございました。

 

選手管理部のみんなへ。

選手管理部の役割は、選手がレースで最大限のパフォーマンスを発揮できるようなサポートをすることです。そのために必要だと考えられる仕事は全て正解だと思うし、その正解は代ごとに異なっるものだとも思います。だからこそ、選手管理部は難しいし、楽しいです。野乃花を中心に、選手たちの目指す先を一緒に向き、目標達成をする手助けをしてあげてください。みんなの活躍を楽しみにしています。

 

そして、同期へ。

4人の選手たちには、厳しい口調で言ってしまったり、変わろうとしているところを認めてあげられなかったりして嫌な気持ちにさせてしまったことがたくさんあったと思う。素直になれなくてごめんね。でも、私が自信を持って言えることは、私は4年間ずっと4人の味方だったし、今までどんな環境でもあきらめずにヨットを続けてきた4人を絶対に日本一にしたかったということです。結果的には日本一に遠く及ばず、日本一のサポートができなかったことが悔しいけど、それでも、全日本の舞台で最後まで諦めずに戦ってくれて、そして「日本一のサポートだった」と言ってくれて、本当に本当に嬉しかったよ。ありがとう。

同期マネの4人には、感謝の言葉以外出てきません。4人全員が、お互いの大変さを理解し、共感し、支えてあげられる優しさや、愚痴を言いつつも選手のことを一番に考え、自分のことを犠牲にしてまで頑張れる強さを持っていて。そんな4人が一緒だったから、私も最後まで頑張ることができました。心の底からありがとう。

 

相変わらずまとまりもなく長くなりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。

4年間ヨット部で活動できたことは私の誇りです。

今まで本当にありがとうございました。

 

原田二千夏